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塚本暁宣「Love It or Hate It」


2024年11月7日 - 12月21日 タグチファインアート
























































塚本暁宣 (つかもと あき) は1989年埼玉県生まれ。2014年に武蔵野美術大学大学院版画コースを修了。在学中から2016年に渡米するまでカイカイキキで村上隆氏の元で働き、ニューヨークでは松山智一氏のアシスタントを務めながら制作・発表を重ねました。コロナ禍を機に2020年に帰国、現在は東京を拠点に活動しています。

大学院でシルクスクリーンを学んだ塚本は、その技法と密接な関係を持つポップアートに自然と惹かれていました。ニューヨーク滞在中にはグラフィック・カルチャーに親しみ、試行錯誤を繰り返しながら、近代絵画から引用した構図やキュビズム的な手法を用いて、大衆的なアニメやカートゥーンのキャラクターを鮮やかな色彩で描く現在のスタイル「ニューキュビズム」に辿り着きました。

異なる文脈にあるモチーフをサンプリングの手法を通して、ときにシュルレアリスム的に配置することで、塚本は既存の価値観や言葉では定義できない新しい世界を創り出そうとしています。

これまでポップな色調やモチーフばかりが注目され、ストリートアートやデザインの文脈で語られることの多かった塚本ですが、その油彩画に対する強いこだわりや色彩選択と描線の的確さに対する意識、美術史の検証と積極的な関与といった点は、ファインアートの視点からも正当な評価を得ていくに違いありません。

今回、塚本が最近取り組んでいる著名画家のポートレートや名画へのオマージュ作品等を展示致しますが、これまでの描画方法から少し変化がみられます。塚本暁宣のタグチファインアートでの2度目の個展をぜひご高覧下さい。

世の中にはアート作品の好き嫌いを語る人が多くいます。私もその一人だと思われているかもしれませんが、そんな人たちがもっと増えたら良いと思っています。
ラフロイグというスコッチウイスキーにはLove It or Hate It(好きになるか嫌いになるか)というキャッチフレーズがあり、鼻を突くようなとても強いピートが愛好家の間でも好みが分かれるのでこのようなフレーズがつけられました。
問いかけのようでもあり、作り手の哲学の表明とも取れるこの言葉には作品制作をするものとして惹きつけられるものがあります。
私自身の作品からもピートをのようなものを鑑賞する人たちに感じて欲しいと思っています。そこで好き嫌いが協議されるような作品を作りたいと思っています。

塚本暁宣




出品作品

1.
First Cut is the Deepest, 2024
油彩・キャンバス
116.7 x 91.0 cm

2.
Outside Your Mind, 2024
油彩・キャンバス
116.7 x 91.0 cm

3.
Reflection, 2024
油彩・キャンバス
116.7 x 91.0 cm

4.
Big Apple, 2024
油彩・キャンバス
116.7 x 91.0 cm

5.
Horizontal Integration, 2024
油彩・キャンバス
162.0 x 130.0 cm

6.
Scissorist, 2024
油彩・キャンバス
65.2 x 53.0 cm

7.
Unplugged Extremist, 2024
油彩・キャンバス
65.2 x 53.0 cm

8.
Waiting for the Green Light, 2024
油彩・キャンバス
65.2 x 53.0 cm

9.
Everynone Knows Me, 2024
油彩・キャンバス
91.0 x 91.0 cm

10.
Portrait of Andy Warhol, 2024
油彩・キャンバス
53.0 x 45.5 cm

11.
Teenage Picasso, 2024
油彩・キャンバス
91.0 x 72.7 cm

12.
Fruits Planner, 2024
油彩・キャンバス
65.2 x 53.0 cm