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レギーネ・シューマン「ヒカリ!」


2018年5月29日 - 7月21日 タグチファインアート






































レギーネ・シューマンは1961年ドイツ、ゴスラー生まれ。ブラウンシュヴァイク美術大学で絵画を学び、1989年にロラント・デルフラーからマイスターシューラリン資格を取得。2000年にはノルトライン・ヴェストファーレン州の奨学金を得て日本に滞在、現在はケルンを拠点に活動しています。ヨーロッパ、アメリカで発表を重ね、シュパーカッセ銀行、ライン州立美術館など数多くの企業、美術館に作品が収蔵され、今年のアートコロンではケルン応用芸術美術館のために作品が購入されました。


独自に開発したアクリル板

製造業者との共同研究によって産み出される、蛍光顔料を混入させたオリジナルのアクリル板を使用し、シューマンは絵画とオブジェとの中間領域に位置する作品を制作しています。混入させる顔料の量や、光を反射・吸収する度合いを調整したアクリル板を、画家が絵の具を重ねるように巧みに組み合わせて作品を構成します。


色彩・光・空間の探求

太陽光や電球の光、あるいはブラック・ライト等、光の状況によって様々に姿を変える彼女の作品は、色彩と光、空間の関係を強調し見る人に意識させるとともに、刻々と変わる視覚、可視・不可視の同時性を体験させます。特にブラック・ライトを照射することで発光し、周囲の空気に振動を与え、空間を色彩で満たして変容させ、身体で空間を触知できるような新しい経験を私たちにもたらします。


抽象表現主義絵画とミニマリズム、ライトアート

彼女はドナルド・ジャッド、ラリー・ベル等に続くミニマリストとして、単純で幾何学的な形態や色彩への還元を表現言語とする一方で、マーク・ロスコ等の抽象表現主義絵画のような、空間に色彩とエネルギーを放つ作品を志向しています。そして、その作品はダン・フレイヴィン、ジェームズ・タレル等が開拓したライト・アートの世界をさらに豊かにしています。


人工的・工業的な素材や単純な形態を用いながらも、どこか遊戯的な側面や詩的な叙情性をも併せ持つレギーネ・シューマンの初個展を是非ご高覧ください。

なお、6月9日(土)17時より19時まで、来日する作家を囲み、ささやかなレセプションを行います。







出品作品

1.
カラー・レインボー・イエロー・ケルン
2018
蛍光顔料・アクリル
150 x 90 x 12 cm

2.
カラー・サテン・アイスブルー・トーキョー
2018
蛍光顔料・アクリル
190 x 160 x 17 cm (2点組)

3.
カラーミラー・レインボー・オレンジ・バルセロナ
2018
蛍光顔料・アクリル
100 x 98 x 11 cm

4.
カラー・レインボー・ソフトブルー・イエロー・トーキョウ
2018
蛍光顔料・アクリル
45 x 35 x 6 cm

5.
カラー・レインボー・ソフトグリーン・ピンク・ケルン
2018
蛍光顔料・アクリル
68 x 45 x 10 cm

6.
カラー・レインボー・ミニ・トーキョウ
2018
蛍光顔料・アクリル
エディション 6 + 2 A.P.
10 x 10 x 9 cm

7.
カラー・レインボー・オレンジ・ケルン
2018
蛍光顔料・アクリル
70 x 50 x 10 cm

8.
カラー・レインボー・ブルー・ミニ・トーキョウ
2018
蛍光顔料・アクリル
エディション 6 + 2 A.P.
11 x11 x 9 cm