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中川佳宣「初期作品」


2015年5月23日 - 6月20日 タグチファインアート








































中川佳宣は1964年大阪府生まれで現在滋賀県在住。大阪芸術大学を卒業した1987年の初個展以来、一貫して植物と人間との関わり、すなわち農耕や栽培、農業といった人間の根源的な営みや、植物の構造をモチーフに作品制作をしています。彼は芸術家と作品との関係を農夫と植物との関係によく似たものとして捉えています。農夫が大地に種を蒔くようにキャンバスに絵の具を置き、農夫が畑を耕すように素材に形を与えます。中川の作品は様々な素材を自在に操る職人的な手技や、作品の素朴な佇まいから漂う豊かな詩情により、これまでつねに多くの人々を惹きつけ、東京国立近代美術館や和歌山県立近代美術館をはじめとする国公立美術館や、昭和シェル石油など数多くの企業に収蔵されています。


タグチファインアートでの8度目の個展となる今回、岡崎のノブ・ギャラリー(2007年閉廊)や東京の資生堂ギャラリーにおける個展(1995年)で発表された「種の視点・農夫の眼」のシリーズ、1990年代前半の作品を中心に展示致します。ほとんどが、発表後個人蔵となっていた作品です。


なお1週間の展示替えの期間をおき、6月27日 から7月25日まで、中川の新作展示を行います。





出品作品


1.
モノグラム-イネ科, 1995年
再生紙、綿、アクリル、牛皮、彩色、糸
95.0 x 27.5 x 41.5 cm

2.
レクイエム-ノートの文字と黒い犬のための, 1990年
アクリル、染料、顔料、金属粉、木炭、糸、蜜鑞、再生紙
95 x 121 x 17 cm

3.
種蒔く人-左, 1994年
木、綿、アクリル、牛皮、再生紙、蜜鑞、糸
190.5 x 26 x 24 cm

4.
卓上の種子 94008, 1994年
キャンバス、油彩、煤、トレーシング紙、蜜鑞
17 x 14 cm

5.
卓上の種子 96007, 1996年
キャンバス、油彩、煤、トレーシング紙、蜜鑞
17 x 14 cm

6.
種蒔き機, 1993年
木、アルミニウム、牛皮、糸、蜜鑞
178 x 44 x 44 cm

7.
捧げもの, 1989年
再生紙、アクリル、染料、木炭、パステル
35 x 30 x 31 cm

8.
農夫の壷, 1993年
テラコッタ、牛皮、蜜鑞、木、石
148 x 23 x 20 cm

9.
卓上の畝, 1993年
再生紙、蝋、彩色、糸
32 x 27 x11 cm